保育士が給与をアップする方法:転職以外にも・・・

働く女性の増加に伴い、大きな社会問題となっている待機児童問題。その問題を解消するために、保育所の整備や保育士への待遇向上が国の施策として重要になっています。

現在、国が行っている施策と、個人でできる給与アップ方法をご紹介します。

国が行っている施策は?

「1億総活躍国民会議」の中で政府は2017年度から保育士の月給を2%増に当たる約6000円引き上げる方針を表明しました。

しかし、月6000円程度の引き上げで保育士の待遇が大幅に改善され、働く方から見て魅力的にうつるかは難しいところ。

年間に直せば7万2000円の昇給にすぎず、賞与に一部反映されてもまだ水準そのものが低いのが現実です。また、保育士はサービス残業や持ち帰りの仕事の量が多く、賃金に反映されていない水面下の時間外労働も問題になっています。

個人で給与アップする方法

では、国の政策ではなく個人として給与アップを目指す方法はなんでしょうか。今回は5つの方法を紹介します。

1.公立保育士を目指す

一般的に給与が低い保育士ですが、私立保育園と公立保育園ではその給与の差はとても大きいです。

初任給はあまり変わりませんが、公立保育士は公務員ですので、年齢に応じて給与が上がっていく上に、賞与や退職金もしっかり保証されています。

公立保育園に就職するためには、公務員試験を受ける必要がありますが、はじめに頑張れば、給与的な問題は勤務年数を重ねていくことで次第に解消されていきます。

2.仕事を振り分ける

給与自体をアップすることはなかなか難しいですが、仕事にかける時間を工夫して削減することはすぐにできます。

まず、仕事を「自分にしかできない仕事」「自分以外でもできる仕事」を分けます。そして後者をパート保育士に振り分けます。

パート保育士は正規保育士よりも書類作成など少ない分、子どもが少ない時間帯などに作業をしてもらうことが可能です。製作準備の紙切りなど単純作業はパート保育士にお願いすることで持ち帰り作業を軽減することができます。

3.保育内容をシンプルにする

2と同様、仕事時間の短縮方法です。製作などの保育内容をシンプルにすることも負担軽減に大きく作用します。一見すると手抜きに思え、子どもが可哀想と感じる方もいると思いますが、子どもたちは本来、石ころひとつでも無限に楽しめる遊びの天才です。そして、出来栄えの美しい作品や素晴らしい遊戯を求めているわけでもありません。

保育準備で疲弊した状態で遊ぶよりも、作るものや遊ぶ内容はシンプルでも元気いっぱいの保育士と遊ぶ方が子どもにとっては良い効果を生む場合もあります。

4.保育園を変えて転職する

2.3での挙げた方法は個人の工夫ですが、園によっては認められない場合もあります。また、自分としては必要と感じない保育を強いられる園も中にはあります。

そういった中で仕事をすることは、仕事量の多さや拘束時間の長さだけでなく、自分の理想とのギャップに苦しめられるという精神的な苦痛にも繋がります。

自分のキャパシティーを超えた仕事を求める園であれば、自分の理念や能力に合った保育園を選び直して転職することも、ひいては待遇改善のひとつです。

5.小さくても声を上げ続けていく

ある保育士の給与改善を求めるツイートが話題になり、メディアにも取り上げられました。それが発端となって保育士以外の人にも保育士の給与水準の低さが伝わり、多くの人にこの問題について考える機会を与えました。

今の時代、SNSなどの普及により一人の小さな声が多くの人に伝わるようになりました。一方で話題が変化するスピードも昔より早くなっていますが、現場に携わる保育士自身が声を上げ続けることで現状が変わっていくことが十分起こりうると言えるでしょう。

まとめ

保育士という仕事は福祉職であり、対人間という結果の見えづらい職種のひとつです。また、税金によって賄われている施設も多く、給与を上げづらい実情があります。

ですが、このように国がその処遇改善に一歩踏み出し、また保育士自身も声を上げやすくなった現代においては、今後その給与水準が上がっていくことは夢ではないかもしれません。一朝一夕で大きく変わることはありませんが、一人ひとりができることを続けていくことが大切なことでしょう。