事例から学ぶ保育園の事故:認可外保育園は事故が多い?

保育園では、子ども達が安全に過ごせるよう注意が必要です。保育室や園庭、トイレ、廊下など、それぞれに危険が潜んでおり、事故の発生防止に取り組むことが求められます。

保育園で事故が発生しやすい状況や時間帯には、実は共通点があるのです。具体的にどのような場所で、どのような事故の例があるのでしょうか?

保育園で起こる事故の種類

平成25年度に認可保育園および認可外保育園において発生した事故は、負傷等が143件、死亡が19件と、厚生労働省から発表されました。

死亡事故は、乳幼児期に圧倒的に多く発生。負傷等は意識不明の他、骨折や火傷、指の切断、唇や歯の裂傷が含まれます。

いずれも平成24年度よりも多く、前年度よりも事故が増えているのです。それぞれの事例をもう少し詳しく見てみましょう。

負傷事故

負傷事故の報告のうち8割は骨折で、一番多い年齢は遊びが激しくなる5歳児。走るのが早くなり、高いところに登るなどの行動もできるようになりますから、どうしても怪我のリスクが増えるのです。

お友達との接触による事故も多く、歯が当たった時の怪我は、口中の細菌などの感染の恐れや、切り傷のように鋭利な刃物でできた傷と異なることから、噛みついたわけではなくても噛み傷として報告されます。

死亡事故

平成27年度に発生した死亡事故のうち、認可保育園での事故は4件、認可外保育園での死亡事故は15件。

認可外保育園での事例が多いのは、認可保育園の枠が少なく入園できなかった場合に認可外保育園に預けることから、通園している子どもが2歳までの乳児、特に0歳児が多いという理由があります。

乳幼児突然死症候群(SIDS)のように乳児特有の病気もあり、結果的に死亡事故が発生しやすくなってしまう認可外保育園。死亡事故の原因には病死・窒息死・溺死などがありますが、いずれも発見と応急処置を迅速に行うことが大切です。

保育所で事故が起こる原因

保育園で発生する事故のうち、もっとも多いのは転倒事故。お友達同士で手をつないでいる時や、物の取り合いなどのトラブル時に腕を引っ張ったりしてバランスを崩し転倒してしまうパターンが多いです。

複数人で転倒してしまうと、脱臼や骨折などの負傷につながることもありますので、上手に遊ぶ方法を普段の活動時から教えていく必要があります。

転倒事故の次に衝突事故が多く、柱にぶつかったり、お友達とぶつかるなどといったことは、小さいクラスには特によくあることです。

事故を未然に防ぐために

ハインリッヒの法則をご存知でしょうか?一つの大きな事故があった時、その背景には29件の軽い事故が存在し、そしてその背景には300件ものヒヤリ・ハットが存在しているのです。

この法則から、ヒヤリ・ハットを見つけた時にキチンとした対応をしていないと、いずれ大きな事故につながることがわかります。逆にいえば、ヒヤリ・ハットに丁寧に対応していれば、大きな事故を未然に防ぐことができるということです。

まとめ

擦り傷程度の小さな怪我を防ぐのはなかなか難しいですが、重大な事故につながらないように、保育士間の情報の共有が必要です。

また普段から大きな怪我や事故が発生しないように細心の注意を払うことはもちろん必要ですが、普段から保護者としっかりとしたコミュニケーションをとっておきましょう。たとえ小さな怪我であっても保護者に報告し、丁寧に説明することで信頼関係を築いておくことも、事故防止には大切です。