元気に遊ぶ子どもの声にあなたはどんなイメージを持っていますか?
「元気が一番!楽しそうに遊んでいてなにより」と思う人、「うるさいな」と感じる人、様々だと思います。
前者はいいものの、今、後者の意見が大きな話題を呼んでいます。この騒音トラブルは、待機児童対策と並行してどんどん勢いを増してきているのです。
そしてこのトラブルにより開園を延期したり、建設自体を取り消したりしているところもでてきています。
どちらかの意見に傾けば、どちらかがつらい思いをする問題なのです。ではこの解決策はあるのでしょうか?
保育園に寄せられる苦情
騒音による苦情が続々と寄せられてきているようです。内容としては、子どもの声がうるさいというもの。
「夜勤明けで帰って来たのにうるさくて眠れない」とか「親のしつけがなっていない」など様々な角度からの苦情です。
ネットを開いてみても「近所の保育園がうるさい」「訴えようと思う」などの文字が飛び交っています。
また、子どもの声だけにとどまらず、近くにある幼稚園に対し幼稚園の送り迎えの親の車のアイドリングであったり、雨の日に通路が駐車のために狭くなっているのに知らん顔ををする親だったりと、マナーが悪い親の所為に対し苦情がきています。
「私たちは持ち家で、死ぬまで騒音公害を受けっぱなし」というような深刻な問題までありました。
保育園の騒音トラブルの原因
騒音トラブルは保育園によってさまざまです。ではなぜ「訴える」ほどの大きなトラブルとなっているのでしょうか。
そもそも保育園ですので、子どもたちが遊ぶ声などが聞こえるのは当然わかることですよね。
昔から変わらず、保育園は子どもがいる場所なので、この問題は最近出てきたものではないはずです。しかも、昔は今より防犯対策がなされていなかったでしょう。
その状況にも関わらず騒音トラブルは現代のように大きくありませんでした。なにが変わったのでしょう?
それは地域との関係がかわったのです。保育園と周りの家とのつながりが少なくなり許せていたものも、理解できなくなってきているのです。
もちろんそれだけが原因ではないでしょうが、今と昔の時代背景も影響しているのです。
保育園として出来る対策
少しでも騒音による近隣トラブルを防ぐために、すでにたくさんに対策がなされています。保育所では防音壁を設置し、窓を二重ガラスにするなどの防音対策は、もはや一般的です。
都の調査によると、住民からのクレームを受け、公立保育所に「新たに防音壁を設置した」「遊具位置を変更した」という自治体は6団体にのぼります。
また「子供の遊戯時間の短縮や変更を行った」は15団体でした。いずれも首都圏をみると23区内が多いようです。
でも子どもの動きに制限をすることだけが対策ではありません。ほかの対策としては、園の周囲の環境により様々ですが、一番大切なのは近隣住民ともかかわりです。
開園前であれば近隣住民に説明会などを介して、十分に状況を伝えることも大切です。
すでにある保育園などは、行事などに参加してもらったり、近隣住民の方が得意とするようなこと(園芸、昔のあそびなど)を実際に保育園に来てもらい、園児におしえてもらうということも関係を深めるうえでよう機会になります。
まとめ
苦情をする側としては、顔の見えない子の出す音は気に障るけれど、顔見知りの子の音は気にならないということをよくいわれます。
生活している中で、騒音と感じてしまうと確かに過ごしづらく苦情につながるのかもしれません。
一方、保育園側としては待機児童の問題からしても、保育園の確保は深刻です。いい場所があれば保育園を建てようという考えも理解できます。
そして、園児にとって保育園は遊ぶところです。遊べば元気いっぱいな声が飛び交います。
この双方が気持ちよく生活できる解決方法はないのでしょうか。なにかよい案が出されることを心から期待します。